丸紅株式会社

米ドル相場の変動要因:金融資産需要の視点から

米ドル高基調は2011年頃より継続 2020年初頭のコロナ禍により発生したショックとその後の経済の急変動に伴い、米ドル相場は常時と比較するとより短いスパンでの騰落サイクルで推移した。特に2021年中頃...

日本経済、外需の回復はいつまで続くか?

日本の2023年4~6月期の実質GDP成長率は、前期比+1.2%(前期比年率+4.8%)と3四半期連続のプラス成長となった。内訳をみると、内需が同▲0.6%と押し下げた一方で、外需が同+1.8%と全体...

重要鉱物の偏在と安定調達に向けた各国の取り組み

リチウム、コバルト、ニッケルなどの鉱物の重要性の高まり 各国がクリーンなエネルギーシステムへの転換を進める中、電気自動車(EV)や蓄電池、風力タービンなどに使用されるリチウム、コバルト、ニッケルなどの...

「バランスシート不況」と中国

「バランスシート不況」とは 長年過剰債務問題に悩まされてきた中国では、バランスシートに起因する長期停滞に関する研究が増えている。バブル崩壊後の1990年代の日本や、リーマンショック後の米国がよく取り上...

中国に対する「デリスキング」の意味とは

「デリスキング」は対中政策を象徴する新たなキーワード 5月に開催されたG7広島サミットでは、中国との経済関係に関し、「デカップリング又は内向き志向」を避け、「デリスキング(de-risking)及び多...

加速するインドネシアのEV事業と燻る懸念

EVビジネスの拠点として注目されるインドネシア 米中対立が深まる中、インドネシアが電気自動車(EV)ビジネスの重要拠点として台頭しつつある。 2022年に東南アジア全体のバッテリー電気自動車(BEV、...

ASEANにおける脱ドル化の内実

アジア通貨基金の構想へ、ASEANの脱米ドル化が進むのか ASEANの脱米ドル化に向けた動きを印象付ける出来事が続いている。2023年3月、ASEAN財務相・中央銀行総裁会議で外国通貨への依存度引き下...

データで見る米国の与信環境

信用収縮リスクが政策運営上の不確定要素に 米国では、5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)において、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導レンジが5.0~5.25%に引き上げられることが決...

気候変動対策と並び注目が高まるネイチャーポジティブとは

2030年までに国際社会が目指すこと 2030年まであと7年ほどだ。国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)のパリ協定に基づき、各国が提出する「国が決定する貢献(NDC)」では、多くの国がこの2030年...

春闘、賃上げ率は30年ぶりの高水準に

大企業から中小企業まで、平均賃上げ率は3%以上 記録的な物価高を背景に賃上げの気運が高まる中、2023年の春季生活闘争(春闘)は大企業を中心に満額回答が相次いだ。日本労働組合総連合会が公表した第4回集...