
米連邦準備制度理事会(FRB)が5月31日公表した全国12地区の連邦準備銀行による景況報告(ベージュブック)は、物価高や新型コロナウイルス対策の給付金終了に伴って「低中所得世帯の家計が引き続き圧迫されている」と指摘した。将来の成長への期待は「やや悪化した」と分析した。
FRBが6月13、14日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)の討議資料となる。前回会合では主要政策金利の0・25%引き上げを決め、利上げ停止の可能性を示唆した。
景況報告は「4地区で経済活動がわずかに拡大し、6地区は変化がなく、2地区は小幅から緩やかに縮小した」と指摘。低中所得世帯への家計圧迫は「食品や住宅などの社会的サービスの需要を高めた」とし、物価は「緩やかに上昇したものの、多くの地区で伸び率が鈍化した」と説明した。(共同)