
世界的に著名な福井市の書家、吉川壽一(じゅいち)さん(80)が7日、京都市役所(同市中京区)で文化庁の京都移転を記念した書道パフォーマンスを披露した。
吉川さんはNHK大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」や漫画「バガボンド」などの題字を手がけたことでも知られる。
この日は、時折気合を込めて「おおーっ」という声を発しながら、朱色の塗料を含ませた巨大な筆を操り、3メートル四方の白布に「文化」という文字を一気に書き上げた。最後に「心」を意味する金色の古代文字を加えて完成させた。
吉川さんは、令和2~3年度文化庁文化交流使として世界に日本文化を発信している。「『文』という字には心がある。作品を通して文化の美しさと力強さを感じてほしい」と話した。

パフォーマンスを見守った門川大作市長は「京都から文化の心を発信して、日本中を元気にしたい」と、15日に迫った文化庁の本格稼働を前に期待を込めた。
作品は15日から、市役所本庁舎内に展示する。