横浜 ラーメン店殺害事件 “包丁使って殺害”店長の親族が供述

今月15日、横浜市港南区上大岡西のラーメン店で、店長で近くに住む大橋弘輝さん(33)が殺害された事件では、同じ店で働く従業員で、店長の親族の大橋昭仁容疑者(35)が17日殺人の疑いで逮捕され、18日検察庁に送られました。

警察によりますと調べに対し容疑を認め「包丁を使って殺害した」などと供述しているということです。

容疑者は数年前からこのラーメン店で働いていたとみられ、事件当時、店内には店長と容疑者の2人だけがいたということです。

警察は倒れた店長の近くに落ちていた包丁が凶器かどうか確認を進めるとともに2人の関係性について詳しく調べています。

現場には供えられた花束や飲み物が

事件現場となったラーメン店の正面には、店長の大橋弘輝さんの死を悼んで多くの花束や飲み物が供えられていて、18日も手を合わせる人の姿が見られました。

また店舗の出入り口の階段には、「日頃から事件事故の少ないわが街にてこのような出来事があり、悲しくなります。店長、大橋弘輝さんのご冥福をお祈り致します」というメッセージが書かれた紙が置かれていました。

アルバイト仲間だったという30代の女性は「バイト仲間の中では明るいムードメーカーで、このような事件に巻き込まれるとは信じられません。どんな事情があったかわかりませんが、このように事件で終わらせられていい命ではないはずです」と話していました。

容疑者を知る人は

事件現場のラーメン店周辺の複数の飲食店関係者によりますと、この店では昼間から夕方にかけては店長の大橋弘輝さんが店に立ち、それ以降は逮捕された従業員の大橋昭仁容疑者が店長の代わりに店番をしていたことがよくあったということです。

容疑者が店番をしている際に訪れたことがあるという近くの飲食店で働く40代の男性は、「以前、ラーメンを食べに行ったところ容疑者からいきなり『お前は出入り禁止だ』などとどなられ、とても怖い思いをしました。理由を聞くと、私が客席にある薬味にいたずらをしたからだとのことでしたが、私はしていないので勘違いをしていたのだと思います」と振り返っています。

その上で「店内にほかに客がいる中で大声でどなられたので、とても短気で突発的に怒ってしまうような性格なのかなと感じました」と印象を話していました。

また近くの飲食店に勤める別の40代の男性は、店長とは顔なじみだったとして「大橋さんは、お客さんや周辺の店の関係者にもにこにこと感じのよい人で、殺害されたことはとてもショックでした。事件が起きてみんな動揺していたので、容疑者が逮捕されたことは一安心です。容疑者は店長の親族で店の従業員でもあり、どうして殺害してしまったのか理由が知りたいです」と話していました。